俺には中学の時からつるんでいた唯一無二の神友が居ました

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そいつの名は真子(仮)と言います。
どんな時も何をする時もいつも一緒に居て周りからは「お前ら結婚でもすんのか?」と言われる程にいつも仲が良くお互いのことを分かり合い通じあっていました。
真子とはUSJやディズニーランドなど沢山の場所に2人で遊びに行ってました。


そして 色んなことをしながら3年という時間はあっという間に過ぎ去り俺らは卒業してそれぞれの道を進み始めました。

高校は別々になりましたが毎日LINEで話をして中学の時の日常を高校でも繰り返していました。


しかし今月に入ってすぐ、真子との連絡がパッタリと途絶えてしまいました。

俺は心配しながらもLINEを送り続けました。


それから1週間後にふとLINEを開くと、真子の母親からのLINEが来ていました。
「はじめ(仮)君 いつも真子がお世話になってます。
実はね先週真子がひき逃げに会い亡くなったの。

どうか真子の一番仲の良かったはじめ君にはお葬式に出て欲しいの。」
という内容でした。


俺は何をバカなことをと思いましたが、その事故のあった日にちと連絡が途絶えた日にちが重なっていたのでもしかしてと思いました。

しかしまだ現実が受け入れられなかった俺は気持ちの整理もつかないまま葬式へと参列しました。
そこには棺に入り動かなくなった真子が目の前に居たのです。俺はその場で崩れました。全身から力が抜け背筋に寒気が走りました。それと同時に目から大量の涙が溢れ出てきて叫びながら泣きました。泣いて泣いて泣き続けて涙が枯れ果てるまで泣きました。
それからの事は覚えていません。後から周りの人に聞くと何を言っても返事がない放心状態になっていたそうです。

そして葬式が終わりまたいつもの生活が始まりました。しかし真子のいない世界なんて色が付いてないのと同じ。何の希望もなんの生きる意味もないと感じていました。またある時には真子を轢いた奴を絶対に許さない。仇をうってやるという強い復讐心と憎悪の気持ちに駆られました。

しかし、そんな俺の人生を一変させる出来事が起こったのです。
何も考えられずにふと真子の墓に寄り色々と話をしていて帰ろうと背を向けた時、背後から強い風が吹いてきて一瞬足を取られそうになりました。その時です確かに真子の声が聞こえました。それは遠いところから言われてるような感じだけどハッキリと聞こえる。そんな感じの声でした。
「なぁにメソメソしてんだよ
俺がいなくなったぐれぇで泣くんじゃねぇよ 男だろ!
お前がいつまでもそんな顔してっと安心して成仏できねぇだろぉが 俺はお前の笑顔を見てぇんだよ」
と、俺はハッと思い。とっさに笑顔を作り
「バカ言ってんじゃねぇよ オメェみてぇに弱虫ちゃうから泣かねぇよ お前こそあっちに行って1人で寂しくて泣くなよ?wwww でもな安心しろ直ぐに俺もあとを追うからよ」
俺はこの時死ぬ覚悟で居ました
「だから向こうで先に待っててくれ すぐに行くから」
すると大きな声で
「お前は救いようのねぇバカかアホ! 来んじゃねぇよ 逆に迷惑だっつうの お前はクソジジィになってから来い そん時はあの世のこと話してやる だからよ 俺の分まで生きてくれ そしてその生きた話を沢山してくれ 俺が生きていたかのようなそんな話をよ だからもう死ぬなんて言うな」
その瞬間に涙が猛烈に溢れてきました。枯れたはずなのにまだ残っていたのか。俺の体はアホやなと思いながらも
「わかった お前の分も生きて生きて這いつくばってでも生きてそして 世界を回って 沢山の冒険話をするよ だから絶対まっててくれ」
そう言い返しました。

もう返事は帰ってこなかったのですが、背中を押された感触がしました。それは真子の温もりに包まれていました。
それからは学校で必死に勉強をして世界を1周して回りました。

真子の為に、真子が飽きないようにと沢山の綺麗なところを見て回りました。


そんな俺も旅先で何かしらの病を発症して、今は病院のベッドに横たわっています。


「真子ゴメンなぁ お前との約束守れそうにないわ クソジジィになってから行こう思ってたのに まだまだ生きられるのにもう迎えが来そうや

真子ぃ あの世は楽しいところなんか? この世は素晴らしいくらいに綺麗で人々の優しさが光り輝いていたよ 他にもね沢山の話があるんだよ

もうすぐお前のそばに行ける でも1つだけ悔いはある 一生悔いてきたこと それはなお前との連絡が途絶えた時になんでもっと早くに行動に移せなかったのかってことなんだよ そんなことかよってお前は言うかもしれない でもな俺とお前は信頼しあってなんでも分かり合える仲やった なのにお前の変化にいち早く気付けなかった俺自身への失望もあるんよ
お前のところに行って沢山謝って沢山許してもらうとするか

俺もあと少しみたいや 今まで見守っててくれてありがとう
俺もそっちに行って今までの道のりをすべて話すね」

公開日:2016.07.31

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