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何をするにも私の一歩あとを追ってきた弟。
私は成人と同時に社会人になったけど、弟は社会人になっていい年だけどまだ学生。
社会人と言っても私はいわゆる底辺の社会人。
ギリギリ食べるのに必死な私。
私が病気に倒れてしまったとき、あなたは授業を投げ出してまで飛んできましたね。
痛がってるのに給料日と治療費のことを考えて受診を拒否する私を担ぎ込んで、治療費を建て替えしましたね。
姉であり、母親でもある人のことを本気で心配だと言いましたね。
一人で帰して孤独死してほしくないと言いましたね。
あなたが生きてほしいと望んだからどんなにきつい治療も笑顔で耐えてきました。
どんなに辛い宣告も涙をこらえて聞き続けてきました。
どんなに絶望しても自殺を思いとどまってきました。
あなたを息子のように思っているから悲しませたくなくて…。
だけど、もういいよね?泣いてもいいって私を一人で泣かせないって言ってくれたなら。
私は生きることを望めるのに。
公開日:2021.11.15
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