最高の親友が死んで2年 俺は今でも後悔している

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俺には小学校の時からとても仲が良かった親友が居た。最初に会ったときはただのクラスメイトって感じだったけど家が近いここともあってか登下校や遊ぶ時なんかもずっと一緒に居た。俺はどっちかというと喧嘩ばかりやってる馬鹿なヤツだったけどそいつは頭も良くて冷静な大人っぽいヤツだった。正反対の俺たちだったけどお互いの苦手なことをカバーし会える関係でもあった。
そして小学校を卒業してからも中学、高校と同じところに行っていていつも俺達は一緒だった
でも高校3年になってからそいつが病気で入院した。最初はすぐに退院できるだろうと俺は思ってた。でもなかなか退院できなくって俺はとても心配していた。でもそいつは俺に心配かけたくなかったらしくいつも笑顔で元気そうに振舞っていた。俺にはそれがとても辛くて悲しかった。俺にはそいつが一人でいるときに泣いているのが分かっていた。辛いなら辛いって言って欲しかった。もっと俺のことを頼って欲しかった。俺達は親友なのに。こんなことをたくさん考えるようになっておれはあまりそいつの病室を訪れなくなった。俺が行くと無理するから
そして俺が病室を訪れなくなって1年が経った時にそいつの母親から連絡が来た。電話に出るとそいつの母親から信じられないことを聞かされた
「〇〇君?ごめんねいきなり連絡しちゃって……実はね〇〇が昨日息を引き取ったの……」
俺は耳を疑った。そして病院へ行くと本当にそいつは死んでいた。今にも起きてきそうな感じの顔だった。でもその表情は俺がいつも見てた笑顔じゃなかった。辛そうな寂しそうなそんな顔をしていた。死因は癌だったそうだ。高校3年の入院していた時には進んでいる状態だったと聞いた。そしてそいつの母親から日記と手紙を渡された。そこには毎日の日記が書かれていた。
「なんとも俺に癌が見つかったみたい(笑)癌とか治してみせるし」
「毎日〇〇が来てくれて本当に心の支えになる。でもこんなこと恥ずかしくて言えないな(笑)」
「最近〇〇が来てくれない……少し寂しいけどあいつも忙しいんだろう。それに〇〇ばかりに頼ってたらダメだから我慢しよう。」
そんな内容が書かれていた。どれも前向きなものばかりだった。そして手紙の方を見た
「俺の大切な〇〇へ
ごめんな 俺余命宣告されちゃった。お前置いて先に行かなきゃだわ。〇〇は喧嘩ばかりしてて俺が居ないと何も出来ないバカなやつだよなぁ(笑)いつもお前が隣にいてくれて本当に嬉しかった。欠けたらいけない存在だった。お前にとって俺はそんな存在じゃないだろうけど(笑)思い返せば小学校からの付き合いになるよな。どんだけ長いんだよ(笑)お前には俺がからかわれてる時にそのからかってた連中を追っ払ってくれたり気が付けばそばにいてくれたよな。それが俺にとってどんだけ安心できてどんなに嬉しかったか。恥ずかしくて言えなかったからここに書くわ(笑)もっともっと〇〇のそばに居たかった。でももうそれも叶わないな…… 〇〇は俺のことなんて忘れてもっと楽しいこと体験してほしいなぁ…… 〇〇の元気な姿見ないと安心して成仏できないよ。会いたいなぁ……。おっと独り言書いちゃった(笑)〇〇!元気で長生きしろよ!俺のことなんてさっさと忘れろよ!(笑)そして笑顔でな! じゃあな」
そこで終わっていた……
俺はそれを読みながらその1行1行に返していた。泣いているのか笑っているのかわからない。
俺のことを忘れろ?そんなことできるわけないだろ!そんな思いを抱いていた。
そして俺はなんであの時にもっとあいつのそばにいてやれなかったんだ。もっと心の支えになれなかったんだ。なんであいつの変化に気づいてやれなかったんだ! そんなことばかり考えて自分を責めてばかりいた
そいつの母親から聞いたが、最後まで俺のことを笑顔で語っていたという。
そいつの死から2年が経った。今でも心にぽっかりと穴が空いたようだ。でもあいつから笑顔でと言われたから頑張ってでも笑顔を作っている。いつかあいつに会ったときにその約束を果たせたと言えるように

公開日:2016.12.24

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