ニューヨーク(マンハッタン)からナイアガラの滝へ日帰りで見に行った

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photo by Artur Staszewski

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3年前、私がアメリカ・ニューヨークに一人旅で日本人宿に泊まった時の話。
その宿でできた友人3人と日帰りでナイアガラの滝を見に行こうと計画しました。この時点で、知っている人は「えっ?!」となるのですが、ニューヨーク(マンハッタン)からナイアガラの滝へは1泊するのが普通。
ですが、私達は皆貧乏旅行だったため、「レンタカーを割り勘してちょっと行って帰ってくれば安いはず!」ということで、朝7時に隣の州のニュージャージー州にあるレンタカー屋さんで車を予約しました(宿からは遠かったがここのレンタカーが最安値だった。1日借りて諸費用込みで約50ドル)。

計画としては、7時にレンタカーゲット、5~6時間の運転で14時ごろナイアガラの滝到着、15時~15時半ごろ滝を出発し、21時ごろにレンタカー返却、の予定でした。当日の朝は6時に宿を出発、マンハッタンでも大きな駅「グランド・セントラル駅」に向かいそこからタクシーでレンタカー屋さんに行くというプランでしたが、いざグランド・セントラル駅でタクシーを捕まえて行き先を伝えると60ドル(約6000円)かかるといわれました。

20分ぐらいで着くはずなのに。私達は「それはちょっと・・・」と思い、ニュージャージー州に限りなく近い駅「ポート・オーソリティー駅」からタクシーに乗る事にしました。
そのタクシー代は30ドル(約3000円)。グランド・セントラル駅とポート・オーソリティー駅は車で恐らく10分も掛からないはずなのにこの料金の差にびっくり。

私達の旅の始まりはこうしてモヤモヤした気持ちで始まりました。この時既にレンタカーの予約に1時間遅刻。レンタカー屋さんで手続きをし、店員さんが「ナビはいるか?」ときかれましたが、友人の一人が「iPadもiPhoneもあるし、充電パックもあるから大丈夫!」と言いました。とことん節約です。ですがこの選択も間違い。

出発し30分後には高速で行く方向を間違え、これでまた1時間のロス。
ナイアガラの滝に到着したのは15時15分くらいで「15分くらいしか滞在できないね~」なんて話していたら、友人の1人が「国境を越えてカナダ側から滝をみたい!国境を越えてみたい!!」と言い出しました。
ナイアガラの滝はカナダとアメリカの国境にあり、カナダ側から見たほうが綺麗というのは有名な話ですが、私達には車返却時間というタイムリミットがあります。

車で国境を越えるために自ら渋滞に飛び込むのは私は大反対でした。
ですが、多数決で私が負け(しかも私が運転手・英語が話せるのも私のみ)、スムーズでいければ30秒でつきそうな距離を30分かけて国境に向かい、入国審査で質問攻めに合い(所持金や入国目的など嫌な感じで聞かれる)、私のイライラはマックス。
やっとカナダ側に入りましたが、私は車を停めることなく滝を通り過ぎ「アメリカに帰るー!」と叫びながら何故か入ってきた国境とは違う国境へ向かいました。この時のiPad/iPhoneともに充電は半分以下。カナダに入りアメリカの電波も入らず、数分前にiPadで確認した地図の記憶を頼りに国境に向かいました。

やっと国境にたどり着き、そこまで車も混んでおらず、国境での質問もそこまで嫌な思いはせず、無事アメリカに帰国(?!)。ここからダッシュでレンタカー屋さんに向かいました。助手席には最初に案内してくれた子とは別の人が座り案内役に回りました。
話しながら運転をしていたら、助手席の子も話に夢中になり、私達はいつの間にかまったく違う方向を走っていました。
そのとき既に22時ごろ。返却時間はとっくに過ぎ、あわてて正しい道に向かいました。
あとはまっすぐ向かうだけ、、そう思いまた話に夢中になりながら運転していたら、突然後ろからおもちゃのような大きな音がしました。
そう、パトカーです。「車を停めて右に寄せなさい」とスピーカーで話しており、「誰に言ってるの?!」と思っていたら私達にむかって言っていました。私は気づかないうちに140キロでアメリカのまっすぐな高速をぶっ飛ばしていたのです。
私はもうガクブルマックス。おまわりさんには道を間違えてしまったこととレンタカーの返却時間に大幅に遅れてる旨を伝えました。そうしたら、おまわりさんは何の減点も罰金もなく、ただ「スピードには注意してね」とだけ言い見逃してくれました。
感謝で涙が出そうになりました。私は気を取り直し、今度は70キロ厳守で走っているとガソリンがほとんどないことに気がつきました。アメリカの高速は日本のように外灯で照らされサービスエリアがたくさんあるわけではありません。
必要なときに限ってガソリンスタンドが中々出てこず、iPad/iPhoneでも検索して地図を見るほど電池が残っていません。そんななか走っていたらガソリンスタンドの標識を発見!ただし、その標識はその先のY字路のどっちに行けばいいのかまでは教えてくれず、Y字路手前で車を停め、友人の一人にY字路の片方を10分ほど歩いてガソリンスタンドがあるか確認しに行ってもらいました。しばらくして友人が帰ってきましたが、ガソリンスタンドはなかったようなので、私達はもう片方の道を進んだらやっとガソリンスタンドに出会えました。
さぁやっと安心して帰れる!と思った矢先にiPadの充電が切れました。残ったiPhoneも残り20%程度。どきどきしながら70キロ速度を厳守して夜中2時ごろニュージャージー州に戻りました。ところが州に入ったは良いものの、レンタカー屋さんがある通りに着くまでにまた道を間違えiPhoneの電池は残り2%!なんとかレンタカー屋さんがある通りに入ったところでiPhoneはお陀仏となりました。あとはレンタカーの契約書に書かれてる住所を頼りに一軒一軒番地を確認し午前3時に返却。車の鍵は入り口のボックスに入れました。帰りはまたタクシーを見つけるのに30分ほどさまよい、やっと見つけたタクシーには60ドルかかるといわれましたが、行きは30ドルだった旨伝えると、ポート・オーソリティー駅に着いたときはやっぱり30ドルぐらいですみました。

考えてみたらレンタカー屋さんの営業時間は20時まで。21時に返却する時点で店員さんは実際に私達が何時に返却するかは確認できないものの、マイル数がきっととんでもないことにビックリするでしょう。
その後、特に目立った追加でのカードの引き落としがなかったので一安心。ここで学んだのは、節約しすぎもほどほどに、知らない土地に行くのにナビは絶対につけること。こんな苦い思いをしたのに、目的のナイアガラの滝は私の記憶にまったく残っていません。とりあえず、生きて帰れてよかったです。

公開日:2015.01.12

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